【シーグラフ】潜入記録その2
私にとって、毎度の会期中の悩みどころは冷房のスゴさにいかに耐えていくか、ということ。
最初の何年かは、いつも滞在中から具合悪くしてました。
半袖(普通に外界に出た時)の上に長袖のデニムシャツを着て、その上に厚手のコーデュロイの上着を羽織るのが最寒温度なときの服装なのですが、中くらいなときは上着を腰にまきつけて活動。
どちらにしろ、会場内は半袖では無理な感じです。
もう、これは定番の格好になりました。
ノートパソコンも、聴講中の膝上暖房としてオススメな感じです(笑)。
Emerging Technologiesの写真です。
いつも、Art Gallery(写真撮影が許可されていません)と隣接して大きなスペースで開催される、体験・展示型の研究発表イベント、とでもいうのかな。
E-techは、見学者も実際にいろいろと操作させてもらったり間近でカラクリをみせてもらえるので楽しいです。
日本の企業や大学の研究室からの出展が多めなのも特徴かもしれません。
水槽の中に指を入れるとメダカのようにつぃーっと動く画像とか、手を近づけると傘のように変形する水とか、カメラの前でやった通りに真似して動く手のCGとか、シャボン玉内に画像を投影した虹色のケムリが詰まっていて割るとポワンと電子音がするとか、まあそんな感じに、(超ハイライトな説明ご容赦..)科学博物館のようなだしものが目白押しですごく面白いので、いい時間になってくるとブースの前に行列が。
E-techもArtGalleryも、娯楽性大きめな印象をうけるかもしれませんが、かなり最先端な技術と感覚でもって研究応募された中から選ばれます。
非常に刺激になるので、毎年注目しています。
Computer Animation Festivalは、一日中、短編が順繰りにグループ上映されているので好きなときに出入りして鑑賞できるAnimationTheatersと、大ホールにみっちりと2時間くらい使って大量に上映されるElectronicTheaterの2つにわかれます。
一応、AnimationTheater<ElectronicTheaterという難易度順があるように感じますが、ここに採用されるということはクリエイターさんにとっては大変な名誉なんじゃないかと思います。
今年はほんとうに、ひとつも「?」と思うような(←いろんな意味で。)難解だったりする作品はなく、しみじみと技術とセンスの高さを見せつけられるステキな作品が目白押しでした。
いわゆるストーリーもの以外にも、すっごいCGが駆使された各国傑作CMや、最新技術が使われまくっている映画のメイキングなども多数織り込まれるので、こちらも見逃せません。
今年は、古いNYの街並みや空景を超緻密フルCGで再現した「キングコング」や、水流シミュレーションばりばりの「ポセイドン」の大波とか、顔面異形の登場人物だらけの「パイレーツオブカリビアン」とか、「ナルニア」ライオンのフッサフサなタテガミCGとか、ディズニーのコメディ系アニメ映画の動物キャラの漫画的デフォルメ動作、あたりがTheater上映や発表講演のネタになってました。
ElectronicTheater、私は8/1の昼の回を観に行きました。
恒例ですが、上映前のイベントもまた楽しいんです。
今年は、ホールに入る前に、赤と緑に表裏が塗り分けられた細長い卓球ラケットのようなものをひとりひとりに手渡されまして。
どこでどう読み取っているのか、からくりはよくわかんなかったんですが、ホール内に座る客それぞれが各席で赤と緑どっちを表に向けているか、前方スクリーンで表示されるんです!
客入りもある程度溜まってくると、席の場所ごとにブロック分けされて、赤と緑をうまく出すことでボールを打ち合う(どうやったら打ち返せるのかよくわかんないのでひたすらラケット棒を振り回すしかない。)ゲームがはじまりました。
さらにその後は、客全員で協力するイベントが続き、赤と緑で操作しながらテニスゲームをしたり、「お題」として出された図形を(赤と緑の加減で描画方向を調節)大笑いしながら描いたり、で、面白いっ。
..と、そんな感じで気持ち的にも一体感が高まったところで上映が始まります。
Pixarの短編「One Man Band」、面白かったなあ。
あと、BestShowにも選ばれたOne Rat Shortもスゴイです。最後は涙目ですよ。
気に入ったので後日のメイキングも聴講しに行きました。すっごい大勢で作っているということを知って驚きました。今はそういう時代なんだなあ。
★以下にレポートと解説が詳細に!
【レポート】SIGGRAPH 2006 - コンピュータ・アニメーション・フェスティバル (1) CGトレンドもわかるSIGGRAPH看板イベント「Electronic Theater」開幕 (MYCOMジャーナル)
●右側、Theaterからの帰りに上から見下ろした「Poster」のコーナー。
一枚の大きな紙に研究事項をまとめて貼り出すかたちの発表になります。
常駐ではないものの、見に来たお客に解説するご当人が側に立ってます。
あと、目新しかったのは、Teapot Exhibit。
毎年のコレクターズアイテムとして知る人ぞ知る、歴代のPixarの配りもの「とことこティーポット」達とか、折り紙のティーポットとか、点描でボストンの風景が描いてあるなあと思ったら、構成するひとつぶひとつぶがティーポットの写真の貼り絵だった!とか、そんな感じの楽しい展示物が小さなコーナーながら並んでまして。
今年はボストン会場であることも手伝って(だと思うんだど..。「茶会事件」とかさ。CGネタとしての要素もうまくかかっているし。)シンボルがTeapotとされているのですね~。
というわけで、次回はようやくExhibitionのレポートです。
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コメント
こんにちは〜☆
Pixerの短編、One Man Bandは面白いですよね〜!はじめ劇場で観たのですが、Pixerの短編の中でも一番面白いと思いました。その後iTunesでもリリースされていたので、即ダウンロードしました(笑)何度観ても面白いと思います。Pixerの短編映画ってあれだけの短時間でストーリーが濃いというか、楽しませてくれるのはスゴいなぁ〜なんて思いました。(つい長くなってしまいました…すみません。。笑)
投稿: Uji | 2006.08.10 12:13
こんにちは!
この作品、ホントにすごいですよね。
iTunesでもう売り出してるんですね、どうしよう~
(とはいえ、画像iPod持ってないよ.....ピクサー短編、根こそぎ欲しいです。)
音楽モノだし、音だけでも大いに楽しめますよね。
シーグラフでは毎年、新作が鑑賞できるのでとても楽しみにしてるんです。
投稿: ほしの | 2006.08.10 12:46