「趣味の文具箱」10巻目を買ってきました。
毎年恒例の世界の万年筆祭、今年も時間的な余裕が無くて行けないままに終わってしまいました・・・。
けっこうガックリきていたのですけれど、そのかわりに閉店時刻寸前だった本屋に駆け込んで、発売ホヤホヤの「趣味の文具箱10」を買ってきました〜。
ああ面白かった。一気に読んだところです。
このごろの刊行では、新製品情報をメインにして時にマニアックすぎる豆知識やらの特集も多くて、なんとなく「いつもと同じ」感も漂っていたんですけれど。
今回は、実際にバリバリ使いこなしてる人々の手帳やノートや原稿用紙が間近にたくさん見ることが出来てすごーく楽しかったです。
筆記具だけでなく、日々の手帳の書き方についての考察も深まりました。
いつもブログを愛読しているミケブログのミケランジェロさんを取材した記事、良かったなあ。
私にとってミケさんは、愛用のモンブランでさらさらとスマイソンの上に書きつけるお洒落な大人の女性、というイメージがありまして。
びっしりと薄紙のページの上に書き込まれた筆跡やら、風呂敷の上に並べられたペン達やらを写真で拝見するに、やっぱり実際もその通り!と頷いた次第です。
書くものを、record・input・outputで分冊するという内容の記事も考えさせられるものがありました。
(私は今、一日2ページの手帳を使っているせいで、書き欲はこれで足りているんですけれどね。
一元化しすぎている=ある程度の期間をまとめると分厚すぎて目的のものが探しにくく情報濃度が薄くなっているような気がする、というジレンマに悩まされてもいます。
ちゃんとしたインデックスを作ったり抜き書きしてまとめればいいことなんですけれど、今の時期、その作業をするだけの余裕がなかなかとれない。
メモを分冊するために、4月始まりの一日1ページ版リフィルも買っておこうかとか悪魔がいろいろと囁き中。)
あと、能率手帳の普及版を使っている方の、これまたびっしり細字の筆跡を思わずじーっと観察。
(現在私はゴールド版を超愛用中。
革装表紙の手触りの良さも当然なんですけれど、紙質が素晴らしい。)
ほう、TODOリストとして使い倒して1年に2冊使ってるのか・・・
ってこれは手帳術の本じゃないでしょ?
と我に返るくらい、さまざまな使用例をたくさんみせてもらっているうちに、忙しくあたまのなかでいろいろと手帳系の教訓を積むことが出来たのでした(笑)
でもホント、他人様の書きものを眺めるのって楽しいですね!
万年筆自体は、いま明確に「いずれは買わなきゃな」と(毎年のように)思っているのはペリカンの800なのですけれど、特に急ぐ必要もないので、むしろ時が熟すのを楽しく待っている状態。
でも、「趣味の文具箱」をみていると、その800の後ろにタッチの差な立場で「かなり欲しい(なにかの勢いで買ってしまいそうな)」候補達が増えるばかり。
この号を読んだおかげでドルチェ・ヴィータが結構欲しいことなどを思い出してしまったり。
ああ困ったものです!
とはいえ、手持ちのなかで出番が留守がちになっていたペン達をきっちり手入れしてから、日々のローテーションに組み込んであげる「救済活動」も楽しいものですよ。
現在、ボストンで買ってきたウォーターマンのカレンに月夜インクを入れて使い出したんですが、これがまた今までになくしっくりきてまして。
ペンクリニックで調整してもらったからというのもあるんですが、軸の重さが苦にならずスルスルと書きつけられるので、インクの相性がいいのかも。
紙モノの特集も相変わらず充実しています。
ここでも新製品として紹介されている、MDノートとか、ノーブルノートとか、実はこの前買ってきちゃいました。
ブログでレビューもしたいし、買い置きは無駄なくきっちりつかっていきたい。
やっぱり書き物活動の方向性を「多ノート派」方向にちょっと考え直そうかしら。
最近の私のお気に入りセットは、スーパーのレジ脇で何の気なしにカゴに入れてしまったDr.グリップのシャーペン(←いやーどこにでも売ってるからあえて買わなかったけれど馬鹿にできませんねこのクオリティ!)と、一番ちいさいA6横開きサイズのクロッキー帳。
東急ハンズの「ハンズセレクト」というのを使ってるんですが、この紙がまたエンピツ乗りが素晴らしく良くて、どんどん加速度的に描きなぐれるので効率良し。
デジタルに移る前の「手に覚えさせる」役割がほとんどなので、用件に関係なくページを進めていこうと思ってます。安いっていうのも重要。
等々うきうと考えているうちにもう4月になっちゃうんだなあ。頑張らなければ。
★バックナンバーです。★
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コメント
そそられますねえ。
筆記具はやはり、紙とともに語られると言うことでしょうか。ぜひ、手にとって見てみたいと思います。
手帳は、コクヨのフィールドノートが最高だと思います。立ったままかけますし、万年筆のインクとの相性良く、裏に抜けてしまうことがありません。
最近手に入れた万年筆では、ペリカン、トラティッショナルM250。モンブランのロイヤルブルーを入れてます。
やはり、手帳には、最適ですね。
そして、赤ペン用に入手したウォーターマン、チャールストンの良さに感動してます。
硬質プラスティックの感じが、とても握りやすいです。握るところでほのかに太くなっている軸も絶妙です。
投稿: nahenahe | 2008.03.22 07:53
何だか『Vol10』は今までのマンネリ感を払拭する内容のようですね。
(モチロンほしのさんのインプレッション上手すぎますが)
わたくし今回は事情がありまして発売日に手にしておりません。
宅配便が届くのを指を咥えて待っております。
そういうタイミングでこのような記事を読まされると・・・・・
数日で入手出来るからと思いつつも・・・・・
やっぱり本屋さんで買うべきだったと猛烈に後悔しております。
投稿: プチおたく | 2008.03.22 10:29
>nahenaheさん
取材されていたのは万年筆に慣れた方々だからだとも思うのですが、筆跡に迷いが無くて、見ているだけで書き心地が「手に伝わってくる」っていうんでしょうか。
たのしさが疑似体験できるような記事が多くて、堪能できました。
そうだー!手軽かつ「強い」ノートの代表に測量野帳がありましたね。春から使ってみようかな(とメモ)。
Moleskineのいくつかの買い置きを開封するべきか猛烈に迷っているところなんですけれど、また仕舞い込んでしまいそうです.....
私もこの頃ペリカンをローテーションに積極採用しはじめました。
私はM400のEFが手帳用にお気に入りなんです。
純正青インクよりは少し濃いめに使いたいのでウォーターマンのフロリダブルーを入れてます。
チャールストンはあの白軸が気になってますヨ
....ぅあぁぁぁ(また物欲対象リストが増えて悩んでいる)
>プチおたくさん
ブログ拝見するに、書斎本(←私も思わずメモりました。面白そうなので買う可能性は大!)とのまとめ購入待ちですね?
今回は「マニアな人がマニアなことを解説する」的なくどい味付けは極力おさえられていて好印象でした。
手帳やら紙やらシャーペンやら、の万年筆以外の件にも物欲炸裂するのでご注意ですよ~。
そうそう、今号は、商品写真がとても綺麗に感じました。
樹脂の僅かな透明感などが美しく表現されていて、このシリーズ特有の「カタログ」っぽさの域は脱することができたのではないかと!
投稿: ほしの | 2008.03.22 17:37
世界の万年筆祭ってものがあるんですね~行ってみようかな~
僕はまだ、ペリカンのコンコルド熱が冷め遣りません!
ひとつほしのさんに相談事が!
会社(技術職なのですが)で使う筆記用具についてです。
ノートはツバメノートのA4を使用しているのですが、シャープペンはどのようなものを使うか、今になって迷ってます。
技術職なので、ステットラーの製図用を使うか、それともクロスやアクメの柄ものを使おうか・・・
ここ2週間くらい迷ってます~
0.7mm芯のシャープペンも捨てがたい!
なにかドンピシャなのがあれば、教えてください!
投稿: T-zen | 2008.03.23 00:01
万年筆祭りはとても面白いですよ。
ぜひ行ってみて下さい。
普段実物はなかなか目に出来ないようなブランドもたくさん置いてありますし、このイベント限定でしか買えないようなインクやデッドストック品などもあって楽しめます。
シャーペンですが、国産堅実系なら
http://hoshino.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_f7bd.html
でご紹介したテクトツーウェイやS3などがかなりの名品だと私は思ってます。
ステッドラーは2ミリの芯ホルダーを愛用してまして、芯ごとに使い分けるので複数持ってます。
気分を変えられるように、重いのと軽いのの2パターン持っておくと良いような気がします。
モンブランの165なんかを重い系の代表として重宝してますけれど、2Bくらいの柔らかい芯を入れて手帳に使うと最高にたのしいです。
ファーバーカステルのプラチナコーティング・グラナディラ軸とか、超憧れですね~。
触ったこともないですけど、見た目の理想です。
高すぎますが、いつか必ず欲しい...
というわけで、全く答えになっていませんが、コレ1本!といえるようなものは万年筆と同じく、(ハマれば)奥が深くてとてもとても....!な世界です。
投稿: ほしの | 2008.03.23 00:31
また出ましたね~、ぶつよくに呼びかける、魅惑満載のこの本が!
巻頭の10巻を記念しての編集長さんのコメントも、なんだか、ぐっとくるものがありましたねー。
(これ、便箋に編集長の手書き文字だったらもっと素敵だったなーなんて。)
また素敵なものを買っちゃった、というほしのさんの告白を、楽しみにしてます!
ところでシャープペンに関する話題がありましたが、先日、おもしろシャーペンを買ってきたところだったので横からですみませんがご紹介させてください。
三菱鉛筆から出た”クルトガ”なる商品がなかなかのヒットです。
書くにつれて、芯が丸くなり文字が「太る」という問題を、内蔵ギアで芯を回転させ、芯がとがった状態をキープすることで解決したんだとかで・・・
実験したら本当にその通りで、ずっと細く書けました。たくさんの文字を書くのが楽しくなります。
投稿: はるる | 2008.03.23 16:08
春は文具への物欲がひときわ盛り上がる季節ですね。
手がたこみたいに沢山あったら、仕事もはかどるしペンも同時にいっぱい使えるのに!
と怖いことを考えてみる。
クルトガ、今週中に買う!
http://www.mpuni.co.jp/product/category/sharp_pen/kurutoga/index.html
0.5くらいの細い芯にこんな機能付けて「効く」ものだろうか、と半信半疑だったのですけれど、ほめてる人があまりにも多いのでこりゃ買うしか。な感じがしてきました。
最近0.7より0.5を使うようになってきました。
シャーペン、万年筆の次に好きだなあ。良いものをいっぱい欲しいです。
投稿: ほしの | 2008.03.23 16:36
クルトガ買えましたか?
昨日オアゾ丸善にいったのですが、まだありませんでした!
さ~て、伊東屋にはあるかな~
週末にでも行って見ます。
投稿: T-zen | 2008.03.26 12:37
クルトガ、近所のLOFT(地方都市小規模系)にたくさん売ってました!
軸直径なんかも相性が良くて持ちやすく、魅力的なシャーペンです。
手帳にむいてそう。
オレンジ0.5買いました。楽しいな~!
投稿: ほしの | 2008.03.26 13:46