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2009.08.04

チャルカの「アジ紙」本を読みました。

アジ紙―東欧を旅する雑貨店チャルカの、好きで好きで仕方のない紙のはなし3年前くらいに購入したオレンジ色のかわいい本、チャルカの東欧雑貨買いつけ旅日記は、今もときどきじっくり読み込んでます。
(一度手にとると止まらない!
この本がきっかけで旅行中のスクラップブックが楽しくなったのです。)
購入当時レビューした記事はこちら。→「北欧と東欧の雑貨本」

またこんな感じのが出版されるといいなあと思っていたら、もう売ってた!
アジ紙―東欧を旅する雑貨店チャルカの、好きで好きで仕方のない紙のはなし

「アジ紙」というものがなんなのか。
本を手にとるだけで、その装丁や紙の手触りから伝わるようになっています。
ついさっきよーく見て気がついたけれど、帯をとると、ちゃんとその下の部分だけほんのり白くて、紙の"やけ具合"が違う(..ように色分けて印刷されている)!
厚みの割には本全体がふわっと軽いし、ページをめくると、そのまんま木のような繊維の匂いがするんです。
やはり「どれだけ好きか」を全面にぶちまけている本の気合いは揺さぶられますね。

藁半紙のような感じのざらざらした再生紙みたいなもの全般、というよりももう少し踏み込んで、古くからの文化の中に溶け込んでいる、包装紙やチケットや伝票類。
「現代」の自動製本機にかけるとエラーで吐き出されてしまう(ので手作業でしか綴じられない)ような、厚みもまちまちに偏った、倉庫で眠っていたような古ーい紙等々。
そういうのを国内外の片隅で発見しては驚喜している、すんごい「紙マニア」ぶりが熱く伝わってきて、こちらもつい何かを集めたくなってしまうし、次の旅先ショッピングへの期待が勝手に高まります。
(そして、手にしたあらゆるものをノートに貼り付けて帰ってこようという気になる。
しかも、そういうのを収納するのに、いつもの「透明ビニールのチャック付ポケット」じゃなくて、「紙ばさみ」がいいような気がしてきた。こういうの。


私も昔は、こういうアジ紙系が好きだったんだけどなあ。
万年筆は学生の頃もかなり使っていたけれど、裏抜けだの滲みだの、気にした記憶が全く無いんです。
そういうのは駄目、という概念も特になかったような気がする。
ソニプラで買った、輸入もののざらざらした紙のレポートパッドに平気で授業のノートとって、ペン先に繊維詰まってるのをしょっちゅうつまみ出していたし。
(今となってはそんなふうになる紙、滅多に出会いません。)
メールが発達していない時代は、しわしわと波打つオニオンスキンみたいな紙の便箋が一番好きだったのも思い出した。

・・・特にここ数年、「万年筆に向いてるかどうか」というのを気にしすぎていたせいで、身の回りの紙モノが優等生(すっきりすべすべの、非・アジ紙)ばかりになってしまっているのを反省。
そういう、"最適化されすぎている"ノートって意外と早く飽きてしまう自分の性格もわかってきたし。
でも、買ってしまうとは思うこれからも。

ボールペンや芯ホルダーですら、しょりしょりぐりぐり音をさせてしまうようなところへ書きつけていく楽しみを、今後は少しづつ追究してみたいです。


ところで、デスクトップでもあえてアジ紙装飾をしたい方は、Iconfactoryのlithoシリーズがおすすめ。
ここから、アイコンのセットがいくつかダウンロードできます。
「similar」でなく、太字のタイトルのほうをクリックしてください。

今回の本の装丁もそうですが、デジタルでこういう表現法、いいな~といつも思います。(さじ加減は意外と難しい。)

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コメント

ご無沙汰しております。夏バテされていらっしゃいませんか?
紙はいいですなー。
友人も紙好きで、この本を購入していましたが、
自分でアジ紙を作ろうと、日に焼いたり
お茶をしみこませたりと今ちょうど色々工夫を
しているところのようです。
自分はまだこの本を手にとっていないのですが
購買意欲がむくむくとわいています。
やっぱりほしのさんちにくると危険です><
ピンクのサファリも欲しいので散在しそうな予感(笑)

そういえば
tp://mizushima.ocnk.net/product/105
こういう発想っておもしろいなーと思います。
やっぱり紙はいい・・・。

投稿: ツブ | 2009.08.04 18:53

「アジ紙」ですか。良いですね。

紙っていろいろと楽しませてくれますね。本当に奥が深い。
私は気まぐれなのか浮気性なのか、昨日までツルツルの紙面が心地よかったのに、今日はこちらのツツーッとした紙面に惹かれたりします。

私も万年筆にはどの紙が…って考えてしまいますが、今 使っているノートが、中字や太字でイイ感じに裏抜けして、それが気にならない(どころかこんなのもアリかな と思う)今日この頃です。
万年筆ならインクと相性でさらに無限の楽しみに。

楽しそうなので、さっそくその本を確保してみる事にします。

投稿: Hagy | 2009.08.04 20:42

>ツブはん
お久しぶりです。お元気でしたか。

時間の経った手紙に偽造するために、紙をお茶につけて干すのは映画「アメリ」で見たことあるわ~!

この本は、構成する紙もこんな感じなので、写真や絵柄の色味がトイカメラみたいな独特さがあって素敵なのだよ。
昔ながらの印刷の豆知識ページも面白かったです。
買って損はないと思う!

水縞グッズ、うちの近所の雑貨屋さんでもちょっとだけど取扱いが始まったのです。
ハンコとか、すごくかわいいですよね。
「あの紙」、欲しいなあ。漫画の「あの肉」みたいな吸引力がある...(笑)

で、私も、そのうちきっと買うと思いますピンクのサファリ。


>Hagyさん
これだけペン先やインクでいろんな書き心地の組み合わせがあるんですから、どんな万年筆にも最適な紙なんてのはないんだろうなー!と思います。
ほんと、おっしゃるとおり、気分や体調でも全然好みが変わってきますものね。

もともと、すべすべと無音に書ける紙よりも、繊維感が手に伝わる紙が万年筆用でも好きなんです。
私にとって、Moleskineですらアジ紙の範疇になりかかっている(笑)今日このごろでしたが。
もっとおおらかに紙を愛用しようじゃないか。
という気にさせてくれる本です。ぜひごらんになってください。

投稿: ほしの | 2009.08.04 22:00

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