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2010.01.18

「青墨」インクを使いはじめました。

以前から興味津々だったのが、プラチナやセーラーから発売されている、顔料系の万年筆インク。
「極黒」などが知られていますが、滲まない・まっくろけな色味を求める人にはたいへん好まれているそうですね。

ただし、普段使っている染料系インクと違って、軸内部で乾いてしまったときの落ちにくさから引き起こされるペンの不具合など、ちょっと怖いことも聞いているので二の足を踏んでいました。
こういうのを使うときは「コレで、頻繁に書くかどうか?」から考えないといけないのでしょうね。
そもそも黒インク自体を滅多に使わないので、私にはまだ敷居が高そうでした。


しかし昨年、この種類の青色系も発売されたと聞いて、ああこれは我慢できないかもしれないなあと..。

実は、プラチナの「顔料ブルー」は、昨年、中屋万年筆のイベントで試す機会がありました。 → メーカーのHPではこちら。

もちろん、漆軸の万年筆を買うためにはるばる乗り込んでいったのですが、各種ペン先試し書きのときに、職人さん自らが気に入って使っているという軸も貸して頂きまして。
そこから出て来た線は、プラチナのブルーブラックよりは明るい、ロイヤルブルーのような青。
「それ、この前でた新しいインクで、顔料の青なんですよね~」と、たいへん気に入られているようでした。

驚いたのは、フローの良さです。
細字ニブでもさらさら書けて濃淡も結構あるし、「顔料」の先入観が崩れました…

使ってみたいと考える方はぜひ、色見本と共に詳しく説明がされている下記サイトをご覧になるとよいかと思います。
特に、放置の危険性やメンテナンスの項目もご覧ください。
プラチナ萬年筆 顔料系ブルーインク 新発売! ファン待望の超微粒子顔料ブルーインクです!

100112 100112

と、前置きがいつものように長いですが、今回買ってみたのは、セーラーのほうから出ている「青墨(せいぼく)」。
「あおすみ」だと思ってた!

まずは手軽に扱えるカートリッジにしました。
いろんな万年筆に使い回すほどの勇気は(まだ)ないので、ちょうど寝かせ中だったプロフィット21のMニブを「専用ペン」にしてみようかと。

万年筆用超微粒子顔料インク(ナノインク)、と箱に書いてあります。
カートリッジ本体にも「ナノインク」と金文字がきざまれており、ここでぐぐっと緊張してきます。

・・・書いてみると。
暗ターコイスというべきか、深海色というべきか、これはいわゆる「あおみどり系ブルーブラック」でした。
(正直なところ、ウォーターマンのブルーブラックとぱっと見の区別がつかなくて、色に対する驚きはほとんど無し...。)

プラチナのときの体験と同じく、フローもたっぷり、濃淡も綺麗ですが。
色の乗りがくっきりしていて、白い紙に書くと(もともとフローも多めなMニブだからというのもあるけど)、グっと前に出てくるような立体感さえあります。
私はもちろんそうなんですが、この、緑寄りな藍色が好きな人にはたまらない発色と言えますね~。


Moleskineに対しては
・裏抜け具合は、「全然抜けない」というのを期待していたが実はそれほど鉄壁ではなかった。
(これについては古典BBやラミー青のほうがよほど優秀な気はする。)
しかし、太めの字でも先端や交点中心に若干ポチっといってるくらいなので、まあ実用の範囲内か?
盛り上がるほどのなみなみフローの割にページを裏返すとその程度なので、この紙にしては、もちろん大変に良い仕事をしてくれていると思う。

・滲み具合は、これもやっぱり完全ではなく、ちょっとエッジがボケ気味かな~。
はっきりいってこの点、好みからはギリギリなところ。
気まぐれなMoleskineの紙の個体差によっては、ムズカシいときとイイ感じのときの差が大きくて、少々予想外。

でも、裏抜けしない度の高さは有り難いので、今後このノート上でも使うと思いますが。
乾いたときの擦れも特にないですね。


クオバディスのエグゼクティブやコレクトの5×3方眼カードといったような、目の詰まった硬めの紙のうえではサラサラスラスラと、微少ながらサ行な書き味で。
(手応えに「粉っぽい」感じがある。とまでいってしまうとそれは"超微粒子"という説明書きを鵜呑みにした錯覚かもしれない。
しかしなんとなく、染料インクの場合と違う筆記感じゃないか、と思うのだけど....。)
そして上記のように、白の上でのクッキリ発色が、これらの紙でも目に楽しいです。


あと、ウォーターマンなどの染料系とは色は似ながらかなり特徴的に違うところは、「手帳やノートの、印刷された罫線等を弾かず、しっかり上にインクが乗る」ということかな。
その点でも気に入ってます。


いままで何度か色しずく系を出し入れして、使い道が定まらなかった(このシリーズ、色は好きだけど紙を選ぶから大変→でも綺麗だから使いたいので入れてみる、の繰り返し。)、このプロフィット21のMニブ、今度こそ安定需要につながりそうで期待しています。

ああ、でももう一本、プロフィット21のEFがあるからそっちにも入れちゃおうかな~。とか、長刀研ぎのほうに入れるとすぐ減っちゃうかしら、とか、野望はむくむくしてきた!


付け加えると、上写真のとおり、インクの箱の裏には、「セーラー製の万年筆以外には使用しないで下さい。」とあり。
(まあこれはカートリッジなのでそうせざるを得ない。ボトルでも売ってますので、今のを使い終わったら買ってみたい!)
ちなみに、プラチナの顔料ブルーのほうにも「専用万年筆のみ対応」という注意書きが。

とにかくそれくらいは心してもらわないと。というか、難易度が高いですよというメーカーからの念押しはヒシヒシと感じられるので、ペンに優しい、計画性のある消費をしていきたいと思います。
ちなみに、Amazonで買ってみました
現状、3月末までどんな少額品でも送料無料なので、インクや替え芯・コンバーターなどの消耗品補充に、ぜひともご利用おすすめな感じです。
カートリッジみたいな小さい商品でも「封筒にぽろり」じゃなくて、トレイ状のダンボールにしっかりセットされて届いたので、梱包品質も満足でした!

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コメント

私も年末くらいから青墨使っています。
長刀に入れています。ほんとに毎日使ってる、というわけではないですが。
実は、知り合ったある書道家さんが万年筆に興味を持っているというので、持っていた長刀=セーラージェントルブルー入りをお貸ししたところ、(性能が良すぎるからか)筆跡に濃淡が出ないのが残念と言われ、その時に別の人から勧められたセーラーナノインクから青墨を選んだ次第です。

あおみどり系の色雫・月夜との併用を始めたので、見分けが付くまでじっと観察しています。

投稿者: Moto@ (2010/01/18 11:45:34)

プロフィットはたまたま、「つかいみちが余っていた」状態だったので結局こっちに入れてしまったのですけれど、長刀のサリサリな書き味が大好きなので、いずれはこっちに青墨入れたいと思ってます....。

月夜は良いインクですよね。
(発色の度合いは紙にもよるのですが)青墨のほうがちょい緑っぽいかもしれません。
どちらも、あおみどり好きにはたまらない、いい紺色です。

投稿者: ほしの (2010/01/18 14:49:37)

青系顔料インクがでているとは知りませんでした。もっとも私にはヤンセンのストックがたくさんあるので新しいインクは封印状態です。

で、私は極黒を長刀の中で2度ほど乾燥させてしまいました。最後はどうにもならなくなったので書斎館に持っていったら、いきなりペン先をはずそうとして内心

「なにすんねん!」

と思いましたが結局はずせず(それほど固まっていました)セーラーへ2週間ほど入院してました。なんでもそうなると専用の溶媒がないと溶けないそうです。

乾かさないようにこまめに使ってあげてください。

投稿者: ゲンガー (2010/01/18 14:53:34)

あああ~!なんて怖い!大変でしたね。

でもこういう、リスクのお話こそ、皆さんに知ってもらいたいので教えて頂けて有り難いです....
私も気をつけなくちゃ。
しばらくは、専用ペン1本+カートリッジの組み合わせで、常時観察しつつ使っていきます~。

投稿者: ほしの (2010/01/18 15:10:51)

「青墨」はまだ使っていませんが~。

顔料系インクは確かに染料系とは書き味がかなり違いますよね。
書き味が気に入っている万年筆には入れない方が良いかも ですね。
染料系のインクの「染み込む」カンジと顔料系の「紙の上に乗る」カンジも違いますよね。

万年筆ではありませんが、一部構造の似ているロットリングの旧ラピッドグラフ(←回転吸入式)を固めてしまった時、(固まってどうにもニブが外れなかった)
「無印」的なスポイト付きの小瓶(大きな瓶ではインクがあまりにも無駄)に顔料インクを入れて、首軸までドップリと浸け込んで、1時間毎に固まった回転吸入機構を少しづつ動かし、復活させました。
応用すれば、万年筆でも『インクで洗う』方法も使えそうです。
ただ、自分が万年筆で顔料インクを固めていないので、万年筆ではインクザブ浸けは まだやっていません。

保管する時にジップロック的な袋に入れて水分の蒸発を防ぐのも 今のところ有効なようです。

投稿者: Hagy (2010/01/18 21:46:19)

そうです、青墨も、濃淡はありながらもかなり「ペタッと乗る」感じが面白いです。
インクの染みにくい硬い紙だと特に文字が浮き出ているようにみえて良いんですよねえ....
このごろはカード書き用にこのインクばかり使ってます。
私は古典BBもそのつもりなんですけど、少なくともピストン吸入式には入れない決意はしていますよ....(怖)

投稿者: ほしの (2010/01/18 22:44:59)

こんにちは。

青墨、使い始めたのですね。
私は去年のペンクリでカートリッジを2本頂いたのですが
まだペンには入れてないのです。
セーラーの万年筆はプロギアのスリムミニしか持っていないのですが
これはしょっちゅうは使わないからな…と躊躇しています。

長原さんは細美研ぎの万年筆に入れているそうですよ。
「細美でも詰まらないよ」とおっしゃっていましたが
「毎日」使えばこそなんでしょうね。

でも、気になるので私も近々入れてみようと思います。

投稿者: tenn* (2010/01/20 17:55:02)

フロー自体はほんと、良いんですよ~。
私もEFに入れたくて仕方ないんですが、「まずは落ち着け」と中字で馴らし中でして(笑)。
Moleskineでの滲みはもう諦めましたけど、MD用紙なんかは濃淡込みですごくいい感じなんです。
それでいてハッキリくっきりしてるところが面白い。

一度(というか、one timeだと危険過ぎるので(笑)カートリッジまるまる1本!)はぜひ、お試しになってみてくださいね。

投稿者: ほしの (2010/01/20 22:42:12)

普通にブルーブラックなのかなあと想像してましたが、あおみどり系なんですか!
なんだか、気になる、気になるよー。

年賀状宛名書きに使っている(つまり、年に一時期だけ)長刀+極黒コンビは、インクも抜かずに特段のお手入れもせず、次の年末までお休みし、普通に補充してました。

詰まったり固まったりすることがなかったからといっても、なんていけない使い方だったのかしら、と小さくなってます、いま・・・

投稿者: はるる (2010/01/20 23:08:25)

なんとおそろしいことをっ。
でも、半端にたまーに使うよりも、丸1年密閉したからこその生存なのかもしれないですねえ...
上のほうでコメントしてる方々のこわいお話を読んでしまうと、真似できないわ~(笑)

青墨、能率手帳ゴールド上での発色は特にステキなのですよん。
顔料らしいポッテリ感プラス、深~い海の底の色。

投稿者: ほしの (2010/01/20 23:48:55)

 実は私もカートリッジを買ったのですが、まだ入れてません。セーラーのペンをあまり持っていないというのもありますが、以前「ハイエース」(トヨタではない)に「極黒」を入れて、完膚無きまでに乾燥してお蔵入りになったことがありまして…セーラーのペンで毎日気に入って使うほどのお気に入りペンがないので、まだまだ考え中です。

 ところで…

>ちなみに、プラチナの顔料ブルーのほうにも「専用万年筆のみ対応」という注意書きが。

 こんなのがあったんですか。箱捨てたから分からなかった(汗)。でも、専用万年筆って…どれのことでしょうか?(カーボンペンだったりして…)

投稿者: しまみゅーら (2010/01/22 14:32:01)

お気に入りのペンなら、わざわざ顔料じゃなく純正の染料系インクでOK....というジレンマがあるので、難しいですね(笑)
カーボンインク専用万年筆というのは♯3776系で存在するみたいです。
乾燥詰まりがしにくいような設計だときいたことがあるんですが、ペン芯が太いとかそういうことかな?

投稿者: ほしの (2010/01/22 15:18:42)

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