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2010.04.27

「デジタルアートマスターズ Vol.4」を読みました。

48624610932008年に刊行された第2巻、気になっていた本が翻訳されてとても嬉しかったのですが、それっきり続きが出なかったので残念に思っていたところ・・・なんといきなり1号すっとばして第4巻の日本語版が先日出ました!
Digital Art Masters :Volume 4 日本語版 - デジタルアートマスターズ :Volume 4

このシリーズについてのざっくりした解説を含めて第2巻のときに書いたレビューはこちらですのでご覧ください。
おすすめのデジタルアート本。

この第4巻についても、元サイトに全ページをプレビューするコーナーが設けられていますのでだいたいの雰囲気はこれで下見出来るかと思います。
(Amazonのほうにも翻訳版のプレビューが数ページきています。)
今回も50作品が掲載されていて、かなりのボリュームです。

チュートリアルというよりは、そもそもの発想(ネタ元資料など)から最後の仕上げまでの作業工程をいくつかに分けて「制作者がメイキングを語る」ような構成になっていまして、全編に渡ってのかっちりした統一感はないかわりに、作者ごとのこたわりポイントがよくわかる、"読ませる"ページが多いです。
相変わらず原書買えば半額で済むので英語力に自信があればそちらがおすすめです。

3Dソフトを併用する絵作りが多いですが、最終段階での合成や全体的な馴染ませ方等のメイキングは非常にヒントになりそうな件が多くて満足。
コンセプトとリファレンス→モデリング→テクスチャリング→ライティング/レンダリング→ポストプロダクション という章立てがほとんどで、途中経過の図版も多く見ごたえがありました。
とはいえ3D混じりだけでなく、中盤はPhotoshop1本での見事な作品群の解説もあり(この表紙の絵もそう)、非常に勉強になりました。
やっぱり個人的には景観や建築関連のメイキングが面白かったなー

印刷はとても美しくてむしろ(原書の値段は)安いなあと思える本なのですが。
これはデジタル絵画についての書籍でもあるし、もうすこし年月がすすめば電子書籍として出版して欲しい(値段も下げて欲しい)ところです。
このペースだとまた再来年くらいに6巻目くらいが出るのでしょうか?

とはいえ、WEB制作関連もそうですがCGチュートリアルの総合的な情報は、いまネット上でかなりレベルが高いサイトが海外にいくつもあります。
この本の発行元もそのひとつだし...。// 3D Total - The cg artists home page - 2D and 3D graphics resource site //

素材や完成画像をダウンロードできるようなサービスのいいところも多いです。
そういう情報源を知ってしまって以来いつのまにか、デジタル系の雑誌は読まなくなってしまって。
かつて定期購読していたようなそれらが続々と休刊していくニュースをここ1年くらいで聞くにつけ、うぅむと複雑な気分でいます。

今ももちろん、この類の書籍は好きなので購入しますが、かさばるし高額だしでかなり時間をかけて検討するようになりました。
(日本発の本は特に、もともと著者の制作物のファンである等の限定的な理由で買うことが多いかもしれないです。)
紙でドサっとくる、文字どおり「教科書」としての重み。
それがあってこそ、例えデジタル用件でも勉強した満足感が出てくるのは事実なので、これからもちょっとづつ良い本を選んでいけたらなあと思います。

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