「インセプション」を観てきました。
久々に、我が家的には高度な(←頭を使うという意味で。)映画を観たなあという気がします。
2時間半もの大作ですがまったく退屈せず、むしろ最低あと30分くらいは続けてくれないと困る感じも...。
・インセプション ←公式サイト:音出ます
難解な雰囲気もあるのですが、睡眠時の夢という誰もが体験することを軸にして展開していく話なので、こちら側の思考までもがシンクロしていって、ついつい深みにはまっていく面白さがあります。
自分も夢見は比較的リアルなほうで、この映画のように「階層」を自覚したこともあるし、起きたときにしばらく考えないと現実との境目がつかないようなことも何度かあるんですよね..。
現在の自分の年齢とか生活環境を思い出してようやく「戻る」こともあるというか(笑)
こうなると結構疲れるんですよ!
しかし当然、この映画の現象は高度すぎる。
(脳内で思い出せれば)ちょっと真似してみようかという気にもなっていますけれど・・・ま、ぜーったい無理だろうな~
配役が豪華で大満足です。
ダーク・ナイトの監督ということで、この映画で印象的だった人々も再登場して嬉しいのです。
渡辺謙がかなり重要な役で出ていることで話題にもなっていますね。渋いです。
レオナルド・ディカプリオもいいんですが、私はアーサー役の人が好きなのだ!
そして、エレン・ペイジがとても良い。
(X-men3の「壁抜け少女」が可愛かったけれど、最近CATVでJUNOをみてますますファンに。
いま23歳だときいてびっくりなんだけど、高校生にしか見えないキュートさ..。)
TVCMで繰り返されている建物がグリっと曲がっていくあのシーンばかりが予備知識としてあったのですけれど、あれは確かに凄い。
この映画って塊魂みたいだよねーなどという会話をどこかでしたことがあったけれど、よく考えてみるとあのゲームとは「巻き」が逆だ。
しかしどれだけ曲がろうと折り返されようと、パリの街の美しさは変わらないなあ。ということにもしみじみ気付いたVFXでした。
濃いめのCGは主にその関連のところで、人の動きが関わるところ(例えば重力が微妙におかしくなる店内の様子だとか、ホテル廊下の格闘シーンだとか)は、本当にぐるぐる稼働するセットを組んでそのなかで演じられたものが基本になっているんだとか。
その他、「これはCGだろう」と思っていたところが意外ときっちり実写されていることが多く、気合いを感じました。
・・・そういった制作上や出演上の裏話とインタビューが、公式サイト内の「プロダクション・ノート」の項目からPDFでダウンロードできますので、鑑賞後に入手されると理解も深まるかと思います。
読みごたえありますよ。
「結局、最後はどうなったのか」はいろいろと受け取れるようでもあり、物語がさらに拡がっていくようでもあり。
何度も何度も鑑賞を繰り返したいところだけれど、分析を深めていくうちにこちらも毒されてしまいそうな恐怖も少々。
音楽も重厚で美しく、エンドロールまでたっぷりと聴き入ってしまいました。
というわけで、今年の作品のなかでは相当上位に入るであろう、文句なしにオススメな良質映画です。
CMの印象の時点ではかなりソックリな内容だと思ったけれど、やっぱり別物(というかこの時代なりの視覚技術の限界もあるんだけど)、しかし関連作品的に鑑賞を推奨したい映画は、98年公開の「ダーク・シティ」。
この作品、今までもなんどか繰り返しみていて好きなんです。
インセプションとあわせて「夢に溺れる」新旧作品ということで、また借りてこようかな。
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