「趣味の文具箱 vol.18」を読みました。
新製品情報が山盛りなのを眺めていると落ち着かなくなってくるのですが、もうそろそろ私の筆記具収納引き出しが窮屈になってきました。
年末(といってもあと10日位で正月ですけど)の〆の買い物もどうしようかなーと付箋を片手にページをめくり中です。
・趣味の文具箱 18
表紙の、いかにも重量バランスが良さそうなマーレ・リグリアの青:銀がクールで素敵です。が、お値段もステキなのね.......(涙)
今後、号を重ねても何度も取り出して読み返しそうなのは、ペン先・超拡大図鑑(正式名称は「ペン先の深遠」....どーん!)でしょうか。
ニブ種類だけでなく、メーカーごとにも詳細かつ大量に掲載されているので、書き心地や描線の想像がつきやすいです。
通販サイト等々でも目にすることができるのは紙に書いた状態の見本ですが、「どうせインクや紙によって違ってくるしなあ...」とも考えてしまうんですよね。
太い・細い等の解説だけでなく、使用した人のインプレも何通りかづつ掲載されているのが参考になりました。
そのなかで、「縦太・横細」が今おもしろい、ということでスタブやミュージックのペン先が取り上げられているページが特に良かったです。
2006年に購入したプラチナ♯3776のミュージック、購入時に各社のMSニブをじっくり試し書きしたので、それぞれの個性の記憶が各社ペン先写真で蘇ってきた...
このペンに関しては、いまだに全く飽きずしょっちゅう使っています。
●購入時の記事:ミュージックな万年筆。
太字や細字のレギュラーなペン先では「自分の中での流行」が度々あってコロコロ使用頻度が変わっていくのですけれど、ミュージックだけはそれを超越して常時レギュラー入りです。
平らなペン先ゆえに、紙とのぴたっとした密着感や、インクの上をしゅるしゅる滑っていく心地よさは、数週間分も!ためてしまった10年日記の一気大量書きや、語学学習でのノート取りに大活躍なのです。
この字の太さのせいでなんとなくたっぷりと書き込んだ気にもなるので、普段の手帳にも視覚的景気づけ(?)で使うことも度々。
2本目の中屋万年筆を購入するならばミュージックにしちゃおうかな(今度は青溜塗り希望。10角軸憧れ!)という壮大な計画も存在するほど、こういう「"面のある"ペン先」が好きなのですよね。
ペリカンのBニブもその傾向があるので同じようにM400で愛用しているのですが、このごろの生産からはペン先形状が丸っこくなってきたとききました。
たいら路線のBBなどをいつか使ってみたいと思っていたので、ちょっと残念。
(でもコンコルド広場軸で持ってるMペン先のまんまる書き味も大好き。ペリカンはいつも悩ましい。新製品のルビーレッド軸も600型サイズなら即決なのに...)
ここで発見したのは、比較的手頃価格かつ未体験ペン先のものとして、パイロットヘリテイジ912のスタブ。
きっと面白い書き味に違いない。
記事読後に私のなかでロックオン(物欲リストの上の方に配置)されました! サンタさーん...
そしてインクを、万年筆でなく絵の具用筆で使うという記事が実に楽しそうでした。
毛筆の心得が無い私にはあんまり関係ないかなと思って読み始めたのですが。
ほんとに絵用に使ってもいいわけだし「万年毛筆」の地味な佇まいが気に入ったので、一本入手してみようかなという気分に。
(ふつうに絵の具筆でもいいけど。)
というか、ターコイスのような淡色のインクでシュルっと太字のメッセージを書くのはなかなか趣があると発見させてもらいました。
そう、だからこそ私はあえてミュージックを超実用なブルーブラック以外にもう一本、そらいろインク用にも欲しいのであります。
・・・という無理矢理な言い訳をひねり出すのに十分な説得力がありました。
ペン先拡大特集関連に話を戻しますが、モンブラン146EFのペン先拡大写真。
立てたシンバルを合わせたような(またはピザカッター、またはロータリーカッター的な)非常に個性的なかたちなのですが、当初自分が持ってるのをルーペで眺めて「これ正常なのかな」と軽く悩んだ思い出があります。
いやはや、ばっちり同じ様子の拡大画像が載っていて安心しました。
当初よりフロー等は全く問題ありませんでしたが、他社の細字より明らかに変わった線が出るので、正直なところ手のほうが慣れる(お、いいねーと思えるほどに書き心地が制御できる)のに軽く1年以上はかかったような気がします。
でもなんとなく面白いので諦めなかったし、こりゃ駄目だわとも思わなかったのが良かったんですけれど。
趣味の文具箱的の表現をまねするならば、「縦細・横太」という逆方面の線が出るといえるペン先かもしれません。
写真を眺めてこれもまたなるほどねと納得の形状です。
以前は厄介だったこの個性もまた、現在では手放せない味わいに感じるようになりまして、やはりこういう時間の流れでちょっとづつ、なところが万年筆のいいところなのかもしれないです。
後ろの方のページにある、読売新聞社解説員の方の、システム手帳リフィルにびっしり書き込まれた146の筆跡はとても惹かれました。
インクの濃淡含めて、「そうそうこういう感じ。こういうふうに使い込みたいのだ。」というお手本のような写真でした。
というわけで、このブログの大河化を防ぐためにほんの何分の一かのページ分しか感想が書けませんでしたが、今回もひらひらの付箋だらけになっています。
脳内ショッピングカタログとしても最適な一冊だと思いますので、年末年始のお休み用にも是非。
| 固定リンク
コメントを書く
★コメントは一度保留され、管理者による承認の後に掲載されます。
書き込みから閲覧可能な状態になるまではお時間を頂きますことをご了承下さい。
コメント
はじめてコメントいたします。
いつも手帳や文房具の記事を楽しんでいます。
私も能率手帳ゴールド使用者で、
リンクを貼らせていただきました。
これからも、楽しく読ませてもらいます!
投稿: Kenden | 2010.12.20 22:54
こんばんは。
いつもありがとうございます!
能率手帳ゴールド、今年はかなり使い込んでいるので、(来年の新しいほうに)乗り換えるタイミングがなかなかつかめません。
年末年始でのんびり交代しようと思ってます。
ここ3年ぐらいのぶんを手元に置くことで、見渡し・見返しに非常に役立っています。良い手帳ですよね。
来年も、お互い有意義に活用していきましょうね。
投稿: ほしの | 2010.12.21 00:20