「スーパーマーケットマニア 北欧5ヵ国編」を読みました。
著者の森井さんが、本書の取材旅行やその後の作業にとても忙しくされているのを(画面を隔ててひそかに)応援しながら、発売を指折り数えて待っていました。
冊数が増えて私の本棚でもだんだん存在感をあらわしてきた、一連の「ましかく本」の最新刊です。
スーパーマーケットに売っている雑貨や食品を、現地ならではのパッケージデザインを愛でながらコトコマカに解説・展示している素晴らしいシリーズ!
今回もとても面白くて、なかなか"店から抜け出せない"状態に陥りました……
2004年にこの本の「ヨーロッパ編」が出て、もちろん私も持ってます。 ←発売時のレビュー記事
そして今回、ふたたびスウェーデンのスーパーが特集されているのですが、非常に興味深かったのは「7年を経て雰囲気がだいぶ変わってきている」という指摘。
(ああ確かに言われてみれば…。と新旧2冊並べて眺めるの鑑賞法もまた良し。)
人の嗜好や他国からの流行、売る側の戦略によっても、デザインというのは年月とともに動いていくものなんだなあ。
そのあたりの事情も、各章のコラムに詳しく解説してあって勉強になりました。
「シンプル」「スタイリッシュ」「クール」などのキーワードで、スーパー内に置いてあるモノのデザインの第一印象割合を円グラフで示している国別図解、こちらも必見。
近年はあちらの家具や布地柄のデザインも人気だし、IKEAの進出も著しいしで、"北欧デザイン"ってなんとなくこんな感じ。と、頭に浮かべられる人は多いのかもしれません。
しかし、ここに掲載の品々を眺めることでまた新たな認識が加わるはず。
でも当然ながら、ちゃんとその国らしさを奥底に保ちつつ、うんと可愛くなったり、逆に究極にシンプルになったりしているんですよね。
絵本のように素敵なイラストがついていて、使い終わった後に果たして捨てられるのか疑問なほどに可愛いスーパーオリジナルの食品パッケージや、逆に潔く「文字だけ(例えばコーヒー袋にはでっかく「コーヒー」としか書いてない)」商品群など。
どちらも日本の市場では難しいかもなあ。
ノルウェーで売ってる可愛い模様の握りがついた歯ブラシとか、デンマークのシンプルなボトル入りケチャップとメタリックマヨネーズチューブ(?)なんか、もう、売ってれば絶対買うのに・・・!
しっかし私、いざ海外でスーパーやドラッグストアに出かけると、その情報量と店のサイズにひたすら圧倒されてしまってぜんぜん集中出来ないんですよね〜。
このシリーズを読むことで有名な店の名前も覚えたし、ブランドものじゃない方面の小さな買い物を楽しむことに目覚めたのだ!
個別にじっくりと(オタク的に)観察することの楽しみを、この本の沢山の写真から学んでいます。
旅先買い物好き・雑貨マニアさん以外にも、デザインや配色の見本帳として、その方面に興味がある方々にオススメな本であること確実です。
クオバディスのあの手帳とだいたい同じくらいの程よいサイズのましかくに、透明ビニールカバーがかかっているので、"カフェ読み"に持って行くのも楽しいですよ。
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☆関連するレビュー記事
・「ヨーロッパの住宅広告」を読みました。
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コメント
こんにちは^^
海外に滞在中はコンビニしか行きません・・・--;
一度ホームステイしたときにスーパーに連れて行ってもらたのですが、素朴でした。
確かオーストラリアだったような。
グアムでコンビニに入ったときのホットドッグ、あれはカルチャーショックだったーー;
時間があれば欧州の方を旅したいなと思う今日この頃です。正月にでも行くかなと思いつつ・・・実家に戻ってお墓参りする性格。それはそれでいいんだけど・・・^^;
投稿: だらだらと | 2011.12.10 12:47
うちも、実はそんなに旅先ではスーパーなどに用事はない(食事はレストランで済ませるので、食料品店では部屋で飲む水ぐらいしか買わない)ほうなのですが、お土産品や文具などの雑貨もこういうところで買った方が面白いことに近年気づきました。
レジでのお勘定にもその国ならではの法則があるので、ちょっと緊張するのですけれど。
今までアメリカでの用事が多かったですが、パリが買い物環境も込みでとても良かったので、今後はヨーロッパに行く機会を増やしたいと思ってます。
投稿: ほしの | 2011.12.10 15:03