« 2012年10月 | トップページ | 2012年12月 »

2012.11.25

「リンカーン / 秘密の書」を観てきました。(その他作品鑑賞のこまごま)

B007TBCSW6うちの最寄りのシネコンではとうとう日に1回の上映となり、間もなく終了な気がするので行ってきました。
映画「リンカーン / 秘密の書」オフィシャルサイト

昼は大統領/夜は吸血鬼ハンターという売り文句からして、全然普通の歴史映画じゃないところが面白そうじゃないですか。
制作がティム・バートンだし、監督はティムール・ベクマンベトフ(…といわれても良くわからなかったのですが、過去作品は「ウォンテッド」← かなり好きなんですこの映画。)ということで、映像方面の期待値は高めでした。

田舎シネコンゆえに2Dの上映のみだったのがちょっと残念。
おそらく3Dでの場面映えを意識して作ったところが多めだし、この監督さんの、スローモーション多用かつ(流血場面でも)容赦ない劇画調演出は、飛び出して見えたらもっと迫力があるんだろうなと思います。

斧でざっくざくとヴァンパイア退治するので比較的ホラーなシーンも多いのですが、この種族は血の色が赤じゃない設定なので、そんなに人間ぽくないので大丈夫(?)だったのでした。
アメコミのヒーローものっぽい香りもあるので、私は、当初に想像していたよりもこの映画は気に入りましたよ!

リンカーン夫人役のメアリー・エリザベス・ウィンステッドは、ダイハード4.0で主人公の娘役だった可愛い人なのですが、なかなかの好演だったと思います。


幼い頃に母親を殺された事件が発端で、ヴァンパイア狩りを仲間達と繰り広げる(そして政治活動も並行して行う)生涯を描いた、まあ、文章にするとコメディにすら感じるのですが…
それが実際のリンカーンまわりの史実(奴隷解放運動や南北戦争など)や性格づけとも意外と器用に絡めてエピソードが進んでいくのです。

さすがに、これは現実でありそうだなあ…とまでは全く思わないのですが、物語としてはよく出来てると感心したのでした。
原作小説も本国でそれなり売れた実績があるようなのでちょっと読んでみたくて、翻訳の文庫本をAmazonのウィッシュリストに長いこと入れていたのです。
しかし今回の日本語書籍発売の時点で、Kindleデータの品揃え内に発見。
ヴァンパイアハンター・リンカーン

紙で買う(=今後も長く本棚の面積を占拠する)ほどのものなのか正直、迷うような位置づけの作品ではあったので、電子書籍はこういうときも重宝するなあと思った次第。
面白ければ英語の原作の方にも挑戦してみたいし。
そういうのが電子の本棚の中で気軽に出来るのが嬉しいです。

ちなみに、映画邦題の「秘密の書」は主人公がいつも記していた日記帳のことなのですが、もっと違う、巻物的な秘密文書っぽいものを想像してました。
こうするくらいならカタカナで原作の題名通りにして欲しかったかも。


エンディング曲はLinkin Parkの "POWERLESS"。いい歌だ!
『リンカーン/秘密の書』×リンキン・パーク特別映像 - YouTube

上の映像は監督自らが制作に加わって歌詞に合わせて新たに作成の箇所も加えてありまして、良い具合に映画の内容を伝えてくれる編集になってます。

この曲が流れている作中エンドロールも、血色のインクが紙の上に走るVFXでなかなかかっこいい。
リンキン・パークのファンとしても非常に満足なのであります。


さて、今日までの8日間で実は4作目の映画鑑賞。
新聞屋さんに無料券もらったりシネコンのポイントが貯まったりした分が重なったので、かつてないほどの頻度で通っていました。
古い順でざっくりと感想を述べると(リンク先は各作品の公式サイトです)、

シルク・ドゥ・ソレイユ 3D 彼方からの物語
 ショーを鑑賞する臨場感を出そうとしているせいなのか、立体視の遠近効果が今どきあまり体験したことないレベルな程にきつすぎて、ちょっと3D酔いしました。
 客席ではありえないアングルからもアクロバティックなショーが観られて興味深かったのですが、ハラハラ感はそれほどない(映画として整えてあるからには、最高にうまくいってる演技なんだろうという安心がある)ので集中力が薄れがちだったのが残念。
 やっぱり劇場でホンモノを観たいです。次の機会はいつになるのかなあ。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
 初日に行ってみたら満員で入れなかったという、いまだに大混雑作品。
 でも私はあんまりこのアニメの知識がないので、非常にレビューは書きにくい。(映画は毎回行ってるけれど...)
 今回さらに把握しにくい内容だったので、論評は詳しい人におまかせします。
 宇多田ヒカルの主題歌もすごく流行ってるそうだし、エヴァマニアの人にはやっぱり(理解できて)面白いのかなあこれ…
 直前に上映された「巨神兵東京に現わる」は、素直にうおぉスゴイわと思いました。
 最初、随分長い予告編だと思って眺めていたのですが、短編作品だったのか…と、最後のスタッフロールで気付いたのでした。

ロックアウト
 リュック・ベッソンの「フィフス・エレメント」が好きすぎるので、この作品以来15年ぶりのSFときいてちょっと期待しすぎてしまったかもしれません。
 宇宙ステーション的に厳重管理されている監獄が凶悪犯たちに乗っ取られて人質救出に主人公が向かう、という非常にわかりやすいストーリーなんですけれど、コトが素早く進みすぎてあっという間に終わってしまった感じ。
 話としては飽きなかったけれど、そんなにサクサクと刑務所乗っ取ったり殺しまくったりされてもなあ…と軽めな印象のままに終わってしまいました。うぅむ。
 役者さんは好きな人が多かったのに、主人公以外のキャラクターが影が薄くてさらっとしすぎているのでした。


・・・というわけで、気を取り直しまして。
あとは年末年始の大作(12月は007やホビットなど!)を楽しみに待ちたいと思います。

[映画・テレビ] | 固定リンク | コメント(0) | トラックバック | ↑top

2012.11.18

「DAILY PLANNER EDIT―毎日をクリエイティブにする「1日1ページ」手帳術」を読みました。

4573023259先日、「おおー可愛いよね」と、ぱっと見のノリで購入したエディットのB7判の手帳。
●関連過去記事:エディットの手帳(小さいほう)を買ってみました。

先日の記事を書くにあたってぺらぺらとめくって眺めているうちに予想以上のレベルで気に入ってしまい…。
いまや、来年コレをどうやって使おうか?という妄想がけっこう楽しいのですよ。
公式ガイドブックも出てると知ったので、こちらも購入してみたのでした。

DAILY PLANNER EDIT―毎日をクリエイティブにする「1日1ページ」手帳術 ←Amazon


お馴染み「ほぼ日手帳」ガイドブックのほうは、(ほぼ日自体を使わない年でも)わりと毎回買ってるかもしれません。
手帳の形でなくとも、日付を入れてノートに一定量メモを書き込む習慣はずっと続けているので、豊富な実例集がかなり参考になるのです。
エディットも1日1ページ手帳ですから、基本的に従来のほぼ日ガイドブックと似たような方向性の内容なのだろう…と勝手に予想していましたが。
しかしやはりここは独自カラーを出していて興味深いのです。

以下感想メモ。

・文筆業やデザイナーさんなど、クリエイター寄りの職業の人が実例に多い(ような気がする)。
 ほぼ日手帳のような、生活密着型な実例とあまりバッティングしないようにしてるのかな?

・そういう人達の、日記兼仕事アイデア帳としての使い方が(さりげないけどこなれたイラストが各所にさらりとはいっていたりして)とても面白いし、参考になる。

・大量に貼りこんで太らせるとかスケッチブックばりに多色なものよりも、地味めだが密度のある(書き込むことで頭の中を整理している)系統の実例が多い。
 エッセイ用の観察ネタを、シンプルな絵付でびっしりとページ全体に書き連ねている、しまおまほさんの使い方が面白くて好き。

・付箋やステッカーなどのプラスαなアイテムづかいも、綺麗で見やすい実例が多いところに文具メーカーとしての心意気を感じる。
 マンスリーインデックスはノートにも使ってみたいなぁ。

・表紙カスタマイズ例がアートでそのまま売り出せそうな完成度のものばかりで、見入ってしまった。
 やわらかさを生かしてスープルの合皮に押す、凹んだ活字の質感がかっこいい。

・さりげなく手帳といっしょに写っている筆記具がどれもお洒落で使いやすそう。
 (使用者の職業柄こういうセンスになるのか、編集上あえてコーディネートしているのかはわからないけれど、手帳内容と同じくらい凝視してしまう。)
 真似して買ってみたいのが何本もあり、この方面も参考になった。

・自分は方眼より横罫レイアウトのほうが好きだなあ。とあらためて気付いた。
 エディットは幅がこまかいけど、横罫なせいで紙面での視界が明るい。
 存在感は限りなく少なめのドット罫線なので、文字+イラストの混在書きもスッキリと見える。


・・・というわけで、私自身の「こんな感じの手帳にしたい」様子に近いものが非常に多く、相性が良い内容だと感じました。
今年いろいろと買い込んだ手帳特集誌のなかでは、長く読み返しつつ活用できそうな、数少ない”当たり本”の1冊と言えます。

この手帳特有の使い方指南のような内容ではなく、あくまでも、”日々の考えや行動を練る道具”としての実例が淡々と並んでいるだけなので、全体的な雰囲気は落ち着いていて大人な感じ。
あえて、ほぼ日愛用の方が読むと、デイリー手帳づかいとしての新しい切り口が見つかるだろうし、現状の私のような「普通のノートに日付スタンプ」派にも同じくおすすめです。
手でこまかく書き入れることの楽しさに今さらのように気付くことが出来る、実に有益な手帳本なのでした。


しかしまあ当然のことながら、エディット本体を使ってみたくなる、読後の副作用は覚悟しなければならないのね....

「レギュラーサイズのB6判も買っちゃおうかなあ」という物欲がむくむくと。
モバイル的に取り回せそうなB7との、大小併用も面白そうじゃない?
(特にHow toは解説されてないけど、そんな感じの写真も掲載されていたし)

・・・とかなんとか余計なことを考え始まってます。どうしようかなあ。
大判デイリー手帳を使うことの欠点は、手元に買い置きしてあるたくさんのメモ帳やノートの消化率が激減するということであります。
全く個人的な事情ではありますが、これはこれで大変困る。

この秋冬は珍しく、手帳に試行錯誤してみたい欲があるということは、自分の中になにか前向きな変化があるのかもしれない。
と、いいほうに考え中。
もう少し検討しつつも、試す可能性は大なのです。
(・・・さて、カバーはどれにしようかね?)

[文房具--その他のモノ・本] | 固定リンク | コメント(6) | トラックバック | ↑top

2012.11.05

銀座でいろいろ見てきたこまごま。

1211074なんと、トーキョーの文具店は、春の万年筆祭り以来になります。
久しぶりの銀座は、さらに賑わっていてびっくり。
(日曜だったからね...)


つい先日のiPad mini発売の件もあり、AppleStoreの混みようは大変なものでした!
せっかくだから寄ってみようかと店前まで来たのですが。
(おそらくiPad miniが置いてあるのだろうと思われる)中央の台の辺りで、二重・三重に人々がぎっしり取り巻いておりまして、
隙間をみつけて一歩だけ入店してみると、心なしか酸素が薄い…
これでもう諦めて伊東屋に向かったのでした〜。


iPad miniについては、実家近くにあるヨドバシカメラ店頭で前日に体験済みです。
人だかりはしてたけど、地方の大型店なので、在庫もそれなりにあったような雰囲気。
発売間もないのに他社製品のケースやカバー類の品揃えが、どっさりとあったのもすごかったなあ。
こういうのはだんだん早め早めに出してくるものなんですね…

小さくて軽くて、今のiPadってこんなに薄いんだ?!と結構驚きましたよ。
その気がなかったのに実際に見ると買ってしまう人が多い、というのも頷ける質感。
液晶がレチナじゃないという件は、まあ言われてみればという程度にしか気にならないけれど...
(というか、そもそもレチナのiPad持ってないのでよくわからないのだった。
 最新の普通サイズiPad、見るの忘れちゃったくらいのインパクトはありましたから...)

しかしまあとりあえず、”自分にはまだ必要なし"部門に分類。
電子書籍を7インチ系で読んでみたかっただけなので、KindleFireHDで今のところOKなのです。
日頃の移動範囲が極めて狭い私には、機能も価格もこれで全く充分。
Kindleユーザとしてのオタクごころ、というか好奇心のほうが今回はMac製品を上回って大きいのでしょう。
カラーのKindleがどんなものなのかよくわからないのですけれど、今回はそちらを楽しみにして、うまく使う工夫をしようと思います。


と、こんな具合に、iPad miniを「買う理由」「買わない理由」を多くの人が力説してしまう辺りが社会現象なんですかねぇ。
いち早く購入した方々のリポートを現在もネット上でたくさん読んでいまして、わりと疑似体験となりつつあるので羨ましさ半分+非常に楽しい日々なのですけど。


121104 121104

さて伊東屋です。
混雑する日曜午後とはいえAppleStoreに較べれば、人が流れるスペースがあるだけ快適と感じました。

万年筆売り場が別ビルに移動になって相当変わりましたよ!オススメですよ!と沢山の方に教えてもらっていたので非常にわくわくしてました。
本館の入り口を、そのまま裏手まで突き進んで(エレベータ待ちの行列がすごいんですね…)建物を抜けて行くことが出来ました。

おなじみの赤クリップは来る度にいつも写真を撮っているような気がしますが、万年筆デザインの看板は今回初めてです。
自動ドアをぬけて中に入ると、今までの本館売り場の様子からは全く違う、ゆったりと落ち着いた世界がっ。
フロアの両脇に大きな万年筆売り場が出来ており、先端は、入って左側ケースがモンブラン/右側がペリカンという布陣になっています。
(その後ろに他社メーカーがずらりと続く。レジへ向かう奥の両カドが、ペリカーノなどの廉価万年筆やインクのコーナー。)

121104売り場が広大になったせいで、かなり多くの本数が並べられているように感じました。
暗さにスポットライト(書斎館・丸善)系とはまた違って、採光充分に明るいけど、内装の雰囲気込みで画廊のような落ち着きと高級感を出している展示、っていうんでしょうか。
いかにも銀座っぽさがあって素敵だと思いました。

うおぉと感動しながら2階にも上がってみると、そこはナミキや中屋万年筆などの漆塗りブランドや、宝飾軸などの高額限定ペンと、オルゴール(かなり高価で大きな製品も有り)の売り場になっていました。
それなりに人がいても静かに眺められて、まるで小さなミュージアムのよう…。

窓際には、ガラス張りの大きなスタジオルームのような空間がありまして、そこがなんとペン先調整コーナーとなっておりました。
白衣を着た方が作業のところを、外から眺めることが出来るようになっています。
料金も1500円くらいからと聞いてますし、気になる不具合を確実にみてもらえそうなので、今後利用する機会がありそうです。

海外観光客対応と思われる、英語と日本語をぺらぺらに操る店員さんもおりまして、いやはや、なんだかとっても「買いたくなる」感じが…!

(なにしろ本館含めて、こまかい文房具を沢山買ってしまっので。
 小出しの飛び飛びになるかもしれませんが、しなもの記事は今後の更新に続けます。
 とにかく、誌面やネットの画像でしか知らなかったたくさんの文具の実物を手に取れて感激。
 都会の人はいいなあ!)

[イベント] | 固定リンク | コメント(2) | トラックバック | ↑top