ルーブル美術館になるべく並ばずに入る方法について(旅にっき)
帰ってきてからまだ10日くらいしか経ってないのですけれど...
休み明けの用事に巻き込まれているうちに、もうすっかり昔のことのように、いやなんだか夢だったかのように思えてきた!
(しかしこの机から振り返ると、未整理:未開封含:の買い物袋がドドンと重なってます。)
そろそろ、旅記録脳を再起動しなきゃ。
というわけで、パリと言えば の観光名所のひとつ、ルーブル美術館です。
人の集まり具合といったら朝から大変なもので、入場待ち(というより、手荷物検査待ち)の行列はディズニーランドのアトラクションを思わせるものがあります。
以下備忘録も兼ねて、これから行く方々へ知って頂きたい情報。
上の写真、ガラスのピラミッドの向こうに見える黒い集団がおそらく、整列のために折り返しで並ばされている皆さんと思われます。
それなり見映えもし、"気分"も味わえる場所なので、ここでの並びもまたお約束。
・・・と思ってはいけません。
貴重な観光時間を無駄遣いしてしまう可能性が大。
ガラスのピラミッドの前まで行くのは、ルーブルのチケットを持ってなくても可能ですので、あらためて帰りに寄って散歩するなども良いでしょう。
下の写真は、近くのビストロで晩ごはんを食べたあとにふらっと通り抜けたとき、夜9時くらいの風景です。
雨上がりなので人通りもこの程度。
この灯火が、以前東芝のLEDだとCMで見て気になっていたので、体験出来た良い機会となりました!
ここ以外にも美術館に入場する場所はいくつかありまして、非常にわかりやすいのは下記ページです。
○ルーヴル美術館の入口_メルシーパリ.ネット
上ページ内の解説図中、1が上写真の「ガラスのピラミッド」口です。
事前知識が無い限りは、まずはここを入り口として人が集まるのでとても時間がかかります。
いつも1、2時間以上はかかってそうな感じ。
しかしここ以外の入場口(2〜4:ただし3は逆位置のため私は未体験)なら、日によっては半分以下の時間で入れたりもするんですよ。
体感上、最もオススメなのは4です。
にぎやかなリヴォリ通り側から入れますが、門内の暗い通路の脇にぽつんと手荷物検査所(空港によくあるような機械のなかに荷物を通す)がありまして、そこを通り過ぎると地下へのエスカレーターで下るので、あまり目立たないところなんです。
運や時間帯にもよるのだとは思いますが、09’年のときも先日の利用でも10分以上並んだことないので、私はココを穴場と決めてこの入り口ばかり使ってました。
ただし、券売機は併設されておらず「あらかじめチケットを持ってる」人専用です。
地下鉄(1号線「Palais Royal - Musée du Louvre(パレ・ロワイヤル・ミュゼ・デュ・ルーヴル)」駅)で地下直通でルーブルにはたどり着ける:上記サイトで言うと2の入り口と入場場所が共通。「ダヴィンチ・コード」でおなじみの"逆さピラミッド"のある広場に並んで手荷物検査を受けて入場:のですが、地下鉄で来てもあえて地上まで出て、4の入場口で入った方がずっと早いのは知っておいた方がいい豆知識です。
チケットの事前購入ですが、ルーブルの下にCarrousel du Louvre(カルーゼル・デュ・ルーヴル)という地下街がありますので、そこのたばこ屋さんで1日券を買うのがおすすめです。
「ミュージアム・パス」というのがありましてそれを現地で買う場合もこの店なので、小さい売場ながらも看板を頼りにたどり着けると思います。
(市内の他の施設にも入れる期間指定の共通チケットなのですが、1箇所にじっくり居たい場合はあまりお得じゃないような気がします。
精力的にあちこち周遊して、例えば1日に美術館を3箇所は行きたいとか、窓口で入場券を買うのが自信ないという場合以外にはモトは取れなさそう。
と前回の滞在で思ったので今年は使いませんでした。
しかし日本であらかじめ買って持っていくこともできるそうなので何かと便利かもしれません。
○パリミュージアムパス 日本語サイト | 日本でのご購入
ちなみに、一日券は1年程度の有効期間があります。
当日朝イチでCarrousel du Louvreの店に買いに行ってもミュージアムパスを求める人の列といっしょになって結局行列になる可能性も大なので、別な日の空いた時間にちょこっと寄って買っておくのもおすすめです。
ルーブルの場合、窓口のやりとりが億劫ならば、自動販売機が効率よくておすすめです。
日本語に切り替えができるので安心。
画面の中で、企画展込みにするか普通の入場料にするか選びます。
クレジットカードでしか払えない機械と、現金もOKな機械が分かれているので(わかるように英語で看板がついてます)それだけ識別できればなんとかなります。
自動販売機は財布の中に溜まりまくっている小銭の処分に助かるし!
↓ ガラスのピラミッドを中から見上げたところ。螺旋階段がかっこいいです。
これだけの人数が集まるルーブルなので、中もさぞかし押し合いへし合いで(休日に東京で開催の名物企画な美術展並みに)大変なのかというと、実はそうでもないというのが結構びっくりなのです。
ルーブル内では最低限押さえておけ!という展示物、「モナリザ」「ミロのビーナス」「サモトラケのニケ」
これらのまわりにドーっと人が押し寄せて写真をとりまくってザーッと退場していく・・・といっても過言ではないほど忙しい人々が多い感じです。
名所も多い土地ですからツアーなどに参加していれば、ルーブルとは言え半日確保するのも難しいであろうことは頷けます。
特に、近代フランス絵画などの見事なコレクションも置かれているリシュリュー翼という棟に至っては展示室もトイレも(←コレ重要)フロアによってはがらんと無人だったりして快適。
なんとなく知っている(私がそうということは世間的にもわりと有名なはずの)作品の数々のほとんどが快適に、いくらでもまぢかで眺めることができて幸せでした。
節度を守ることを頭に叩き込まないといくらでも近づけたり、額にガラスも入ってない絵もかなり多いのですよ。
真横に近いほどの斜めから、絵の具の盛り上がりを立体的に観察できるなんて、日本の美術展ではなかなか出来ないと思います。
ルーブルの場合、フラッシュを焚かなければほとんどの作品は撮影可能です。
前回の訪問時とは様変わりしていて、オォ..と思った件は「タブレットで撮影する人が大勢いる」ことかも!
プラカードのように、両手で前や上に向かって薄型の機械を突きだして、パシャっとやっている姿が端から見ても面白い景色。
Wi-Fiが確保できれば、その場で編集してアップロードなども一連で出来るわけなのですごい時代になったなあと思います。
その一方で「モノを食べながらの鑑賞は禁止」だとか「展示物に触るな」等々という注意書きはルーブルに限らず3年程度の間に一段と増えたような気がします。
つまり、そういうことをする人が目立ってきたということなのでしょう。
これは監視する側も大変だろうなあ。
現地に持っていった何冊かのガイド本の類のなかで、非常に面白く読んだのがこちら。
○ルーヴルはやまわり - 2時間で満喫できるルーヴルの名画 ← Amazon
その名のとおり、短時間で無駄なく名作をみてまわるルートが解説されていまして、カバーをはがした裏はそのコースの図解も。
誰も気付かないような隅っこにあるエレベーターや通路を駆使して、この部屋の次はここへ、と細かい指示が書いてあるんです。
Amazonに書かれていたレビューによると「ほんとうに2時間でまわれた」そう。
私自身は、この本を事前になんとか一読していたため、巻末に載っていた「アンリ2世の階段」という実に素晴らしい穴場を知ることが出来て堪能しました。(下の写真)
普通に入場者が行き来できるところなのですが、ほぼ無人の時間も多くて。
長い階段の天井や踊り場に施された浮き彫りの美しさと言ったら、一日中床に寝ころんで模様のひとつひとつを見上げていたいほど素晴らしかったです。
ただの館内解説のみな内容だったら買わないところですけれど。
数々の名作の、制作や時代背景に関する裏話が非常に分かりやすい文章で面白いのです!
(・・・2時間どころか2日かけてもギリギリなんとか、超アッサリな歩調で回ってほぼ全部目に出来たかなあという感じなくらい、広い美術館なのです。
要素にこだわってじっくり見つめていたら、それこそ何週間かかっても無理な規模。)
むしろこの「裏話」がメインになっている本なので、館内2時間ルートの解説は各章末に本文より一段落としたグレーの字で印刷されているのも好印象。
絵画鑑賞が好きな方(紹介されているのは、いずれ今後も来日して美術展の目玉になりそうな名作ばかりだし)、美術史や世界史の勉強の一助にしたい方など、楽しく物知りになれる書籍としておすすめです。
判型も小さめなので外出携帯にも向いているかと思います。
(本文内にも作品の写真は掲載されていますがモノクロなのは少し残念ではあります。
ある程度思い出系資料の整理が終わると、わりと惜しげも無くガイドブックの類は処分してしまうほうなんですが、この本は別。
趣味の分野の蔵書として、読み返しつつずっと持っているつもりです。
●関連過去記事:ルーブルは迷宮! ←前回の訪問記事。
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コメント
はじめまして。
メルシーパリ.ネットというサイトの運営者です。
こちらのサイト様から当サイトのルーヴル美術館入口のページにアクセスしてくださる方が日々いらっしゃるので、訪問させていただきました。
ご紹介いただき、どうも有難うございました!
人が写ってない、逆さピラミッド写真、とてもうらやましいです!
投稿: メルシーパリ.ネット運営者(yuming) | 2013.07.27 12:00
こんにちは!
わかりやすい情報サイトを作って頂きまして本当にお世話になりました。
(たくさんのページを印刷して現地に持っていき、大変役立ちました!)
帰ってきた後も情報の補完になって。拝見するのがとても楽しいです。
どうぞこれからも頑張ってください。
大好きなパリ、また必ず行きます!
投稿: ほしの | 2013.07.27 16:49