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2014.02.27

「ラファエル前派展」と「英国の唯美主義展」に行ってきました。

B00HS8S7WU火曜日に行ってきました。
美術展を二つハシゴするなんて(美術館だらけのパリ観光以外では)初の試みだったのですが、朝からはるばる大都会トーキョーへ乗り込んだだけあって、非常に勉強になった1日でした!
こういうの、これからも続けてみよう…
 

単純に、「展覧会が東京でやってるからこの際一読しておこうか、表紙も綺麗だし!」
と、書店で手に取ったこの本が予想外に面白かったのがきっかけです。

美術手帖3月号増刊 ラファエル前派 19世紀イギリスの美術革命 ← Amazon

そもそもルネサンス期のラファエロ本人に関する何かだろうと思っていたら全然違って、1800年台からと比較的近代の出来事であるというのを始めて知りました。

・・・というくらい予備知識ゼロだったのですが、当時としては非常に前衛的な考えで成り立つ美術運動であるということがとてもわかりやすく解説されていました。
ロセッティ、ミレイ、バーン・ジョーンズ、ウィリアム・モリスといった、過去に他の美術館で見かけたり絵柄に馴染みがあったりしてちょっと気になっていた英国アーティストの方々も皆、この一派に属していたのだなあという驚きも。

それに加えて、人間関係の:主に男女関係の:ドロドロ・ゴタゴタとした相関図が実にドラマティックで、まるで昼ドラのHP(登場人物解説ページね)を眺めているかのような野次馬感もありで。

結局、「そのうち行けたらいいな〜」から「これは絶対みてこないと!」の決意に変わった、事前入門書としてはかなり良い仕事をしてくれた本と言えます。
もちろん、各有名作品の制作背景などもきめこまかに解説されていて、これを読んでから実物を見に行ったことで理解が深まりましたよ。

 
テート美術館の至宝 ラファエル前派展 英国ヴィクトリア朝絵画の夢 ← 公式サイト

六本木ヒルズの、森アーツセンターギャラリーでの展示でした。
火曜の午前の状態では「余裕はあるけどほどほどに混み始まってる」感じ。
ゆるゆると進んでいけば、絵に対して最前列ど真ん中に位置することはまだ難しくはないという人出かな?

話題の企画展ともなると、黒山の肩越しから見学もやむを得ない状態になる日本の美術展としては、かなりまだ”すいてる”と言えるランクなのかもしれません。

絵の足下の床にはごく低いバーが据え付けてあって、これを越えて身を乗り出したりするとすかさず係員の人が注意しに来ます。
ラファエル前派の内容は女性受けしやすい面も多分にあるので、平日の今だと中高年のお友達グループで来ていた人が多かった印象。
ハラハラするほどの近距離まで絵に向かって指をさしたり、感想(蘊蓄?)を大きめな音量で言い合ったりする現象がしばしばありまして、そういう場合はその都度取り締まられていたので、ああやっぱりスタッフさんの監視は必要だなあと思った次第…

文章で詳細に記された解説パネルは随所に貼ってありましたが、私は音声解説のヘッドホンを500円でレンタルしました。
絵の脇に番号が書いてあるので、それをポチポチと機械に入力すればそれぞれの説明を聴くことが出来ます。
やっぱり、解説パネルよりも直接絵を眺めつつ耳から知識を入れるほうがラクです。
BSの名画解説番組をみているような分かりやすさでどっぷり浸ることができました。
今回の展示では、石丸幹二さんによるナレーションだったのですが、絵によっては(例えばミレイの「オフィーリア」のなら)ハムレットの朗読や、クラシック音楽が流れたりとオマケのコンテンツも多くて楽しかった!

最後にたどりつく売店では、立派な展示図録とオフィーリアの絵入りクリアフォルダ(実用的だし印刷は綺麗だし、カード等と較べれば、大きさの割に安い..。)を買いました。

140225 140225
次は東京駅に移動して、「英国の唯美主義展」へ。
背景としては、先程のラファエル前派展とつながっていて第2世代的な感じなので、連続してこの内容が鑑賞できるのはとても贅沢なことです。

ザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860-1900|三菱一号館美術館 ← 公式サイト

4756243363丸ノ内線で移動したので、解説を出て地下道どんどん歩くだけで到着することができました。
三菱一号館美術館、はじめて行きましたが本当に素敵な建物ですね!
東京の中心って、駅も含めてですが、こういうクラシックな様式のビルが大事に守られている場所が意外に多くて、行くたびに感動します。
今回の展示場も、つやつやと磨かれた木の床や各部屋の古い暖炉を眺めているだけでもうっとりです…

家具調度品等、ヴィクトリア&アルバート博物館(ここはフランスの装飾博物館みたいなところなのだと思う…イギリスに行く機会があれば絶対に行こう…)の収蔵品も多く、アートが生活の中に浸透していく様子がよくわかる展示でした。
ちなみにここでも音声解説装置を500円でレンタル。良かったよ。

図録もたいへん立派(値段の割にはとても豪華!図鑑みたいな作り)だったのでもちろん購入しましたが、2展分だとバッグは相当な重量になり、疲労困憊で帰宅したのでした。

 
それにしてもとにかく、絵が精密で美しい。
当時としては、常識とされた教科書的なお手本をいっぺん捨てて新しい方向性を打ち立てよう!という前衛的な運動だったわけですが、現代の文化にしっかりと影響を与えて根付いていることがわかりました。

 
自分では既に持っている
(綺麗だから、図案資料集として役に立つかな?くらいの感想で去年買ったけど、積ん読グループのなかに入りかけていた)
本の中では、
ウィリアム・モリス - クラシカルで美しいパターンとデザイン-
がラファエル前派〜唯美主義の関連本として
(ある程度背景知識を頭に入れた今になって目からウロコが落ちるように!)
とても面白く読み進めています。
絵柄見本が主になっている構成ですが、解説文や豆知識コーナーも非常にわかりやすいです。
そういえば売店にはモリスの壁紙や布製品がいっぱい並んでたなあ。私は「イチゴ泥棒」の絵柄がいちばん好きです!

デジタルの表紙画像では全くその良さが表現できていませんが、シルバーの箔印刷のうえに散りばめられた美しい絵柄のカバーは、所有満足感もたっぷりと味わえます。
(カバーをとると、黒字に金印刷になっていて、これもまた「モリスの作った本」っぽくて豪華なのだ。)


そんなわけで、作品だけでなく、その人間模様方面もじゅうぶん魅力がある世界なので、勉強ついでに関連本を読み進めていこうと思った次第です。
まだ一度も行ったことのない「イギリスへ、アートな旅」の憧れも強まりましたよ!

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