伊東屋でペン先調整をしてもらいました。
先日、東京に出る用事がありまして、またもや伊東屋に立ち寄ってしまいました。
今回「もし行くなら」と考えていたのは、ペン先の有料調整をお願いすること。
本館裏のビル「K.ITOYA」の2階には、PEN CARE ROOMという調整工房っぽいコーナーがありまして、作業を行っているのをガラスの壁ごしに眺めることが出来ます。
○K.ITOYAフロア案内 | 銀座・伊東屋
このフロアは、1階の万年筆売場とまた違う雰囲気で、中屋万年筆やNamikiの蒔絵軸の数々が展示されているんですよ。
まるで美術館にいるような豪華さです....。
ここには長らくの懸案だった2本を持ち込んでみたのですが、1本はやはりどうにもこうにも駄目と言われたので諦め
(まあそういう構造のペン先だったというのもあるけれどあえて理由は秘す)
だいぶ問題は多いけれど、コレならなんとか直せそうですと言われたもう1本をお願いすることに。
2年半ほど前に通販でかなりお買い得に入手したものの、書き出しかすれや線途切れが酷くて一行もまともに文章が書けず。
即日で"引き出し内お蔵入り"状態に泣かされた
カヴェコのクラシックスポーツ万年筆です。
このペンについては、そんな出会いだったので殆ど存在を忘れかけていました。
しかし前回に伊東屋に行ったとき、本館3階の試し書きコーナーに置いてあった、同型の万年筆の書き味がなかなかのもので。
「これは、良ペン先ならこんなに使いやすい万年筆だったのか〜...」
と愕然となったのです。
思わずそれを現品で買ってしまおうかと思ったくらい良い感じだったのですが、ウチにあるのを復活させねば..と思い直しました!
幸いにも、新装オープン時に放映された「カンブリア宮殿」の番組でペン先調整の担当者として出ていた方に対応していただきました。
預け待ち状態で大量に"患者ペン"を抱えていたような雰囲気でしたが、3時間ほど後の時刻に引き取りOKとなりました。
・ペン先の、左右の山の高さが違うので紙にきちんと接していない
・私の書き癖と角度が合っていない箇所がある
・変に開いてしまっている部分があるのでインクがうまく供給されていない
ルーペで観察しつつメモ用紙に図を描いて、とても丁寧にこの万年筆の不良箇所を解説していただきました。ああああ。
筆圧等を見るため と、お試し用のカスタム743のEFを使って名前なども書くように言われ。
しっかし、このペンすごく良いですね〜
と、人前で書き文字を見られる緊張より先に
感動で賞賛が出てしまったほど....! 私好みの素敵な書き心地のペンを渡されたのでした。
そういえば、パイロットのそこそこ太軸なハイエンド系、憧れに留まっていてまだ持ってません。
(手持ちの中では742のフォルカンが最高位)
743または845、細い字用で使ってみたいな〜!という思いがフツフツと再燃した次第です。いかんいかん。
そんなわけで、12階のカフェで食事したり、画材売場でコマカい買い物をしている間にあっという間に回収時刻となりまして。
カヴェコさん、すっかり生まれ変わりました!
もともと、かなりポッテリした線巾の中字なのですが、先ほどの、私のパイロットEFに対する反応も考慮に入れていただけたようで(笑)、ちょっとだけ細く書けるように絞ってくれたとのこと。
この万年筆は通常の状態では10センチそこそこの長さで、左写真のように、手のひらサイズなミニペン体格なのですが。
軸うしろにキャップをつける筆記時になると14センチくらいになって、キャップ自体の太さも加わり、安定した"まあまあ小型の"万年筆へトランスフォームするのです。
今回の調整のおかげで、何の不具合もないマイルドな書き心地になってくれたので、嬉しくなって専用カートリッジをひとつ買って帰りました。
(写真の箱は、ブルーブラック。)
ヨーロッパ式ショートカートリッジなら何でも入るのですけれど、カヴェコ純正パッケージは、どれも古風なデザインが良いなあと思ってます。
今回は、2009年にパリで30本0.99ユーロ(!)という激安で買ったショートカートリッジがいまだに余っているので装着していったのですが、そろそろもう駄目です。
インクの濃度にムラがあることまで指摘されてもうハズカシイ...
中身を吸い出して、空きカートリッジのみ残しておきますか〜。
今回、かかった金額は2160円でした。
単なるインク出調整なら1500円位だと思いますが、もうちょっと難しめな作業だったことは、この変わりっぷりから納得です。
●関連過去記事:
・新しくなった伊東屋に行ってきました。 ←新装後はじめて行ってきた話
・伊東屋デザインのフリクションボールペンを買いました。 ←さっそくオリジナル軸のフリクションを買ってきました。
・カヴェコの「ペンシルスペシャル」を買いました。 ←このシャープペンシルは格好いいのでおすすめ!
・「クオバディス+ミッフィ」の文具みやげ。 ←上記の、30本0.99ユーロの学童用インクを買った話
こちら、伊東屋12階のカフェでいただいたエッグベネディクトです。
「ちょっと試しに食べてみようよ」
という軽い気分で頼んでみたのですが、けっこうなボリュームで驚きました。
いろんな種類の料理を味わいたければ、2人でシェアするくらいの前提で注文を組み立てることがおすすめです。
下の階の野菜工場で育てた
(写真右。見学窓(?)の枠は、旧ビルの窓枠をそのまま持ってきているのだとか。)
レタスもいっぱいついていて、美味しかったですよ。
それなり銀座っぽい価格ではありますが、お酒もいろいろと飲める感じのメニューで。
伊東屋でこんなにしっかりした食事が出来るとは感動です!
いつになるかわかりませんが次回は、1階のジュースバーにも挑戦してみたいと思います。
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コメント
ほしのさん、こんにちは。
Signo以来半年ぶりです。ほしのさんのコメントを頭にいれつつ10日ほど前、新しい伊東屋へ初めて行きました。本館だけでなく別館も新しいコンセプトの店づくりですね。売上は他の店舗に任せた、ということでしょうか・・・ それより743のEF、いいですよねぇ。私も以前試し書きで感動したのですが(まさに感動です)、そのときはエラボーのSEFが第一目標だったので、後回しにしたまま一年忘れ去っていました。お蔭様で新しい目標ができ、喜ぶべきか我慢を学ぶべきかの葛藤です (苦)笑
投稿: yoo | 2015.07.28 18:08
こんにちは!
伊東屋すんごく変わりましたよね!
海外からのお客さんも増えて観光地化してるな〜という印象を受けました。
私も同じ状況だったらまずエラボー買いますよそこは仕方ないです!(笑)
743、あれが多分初めての体験だったのですが、ペン先の大きさもあるのでしょうね〜しなり方が独特で、かなり気に入りました!
パイロットの大型ペン先が評価されている理由、よくわかりました..よ..
もともと、太軸大型ペン先+EFの組み合わせって好きなんです。
ペリカン800も愛用してますし、149で買うのも夢です。
今回もまた選択肢が増えてしまいましたね。
お互い、「次」の目標に向けて頑張りましょう!
投稿: ほしの | 2015.07.28 19:59